スタッガード・ボード

スタッガード・ボードとは何か?

スタッガード・ボードとは、取締役の選任時期を全て同じ時期にするのではなく、選任する時期を少しずつずらしていくことです。例えば、取締役の任期を3年とするならば、全取締役が入れ替わるには3年を要します。敵対的買収によって会社を手に入れても、経営方針について取締役会の過半数の同意を得るためには最低2年が必要となります。早急に成果をあげたい買収者にとっては我慢できない時間となります。スタッガードの言葉の意味には、「始業時、休み時間などを互い違いにする、ずらす」などの意味がありますが、さらに「決心をぐらつかせる」という意味もあり、スタッガード・ボードは、この双方の意味を込めた言葉のようです。

 

買収されたときに経営陣一掃を防ぐM&A防衛策

なぜこのようなことをする必要があるのかと言いますと、企業の買収が行なわれた時に、経営陣を一掃されてしまう事を防ぐためなのです。敵対的買収者に、一度に経営権を握らせないことを目的とする買収防衛策の一つなのです。株式会社の議決権はすべて、株主にありますから、会社を経営をしているものが勝手な判断によって行なうことはできません。取締役に関しても同様のことが言えるのです。しかし、選任時期を最初から決定しておくとM&Aのような企業買収があったときにでも、新しい経営陣になるまで、時間を稼ぐことが出来るようになるのです。株主の議決権には逆らうことはできませんが、会社としての方向性を守るための時間を作ることができるというわけなのです。このように、スタッガード・ボードの目的は、実質的な経営権をM&Aによって買収した会社に対して握らせないことにあるのです。株式会社と言うのは上場企業として存在しているわけですから、一介の経営者の意見を全て取り入れることは出来ません。募集して株式を購入してもらった段階で、実質的な経営権は株主に対して行くようになっていますので、株主に不利となるようなことは出来ないわけなのです。だからこそ、表立って反論しないようにスタッガード・ボードと言う方法があるわけなのです。株式会社は取締役の選任を株主の議決なしには出来ない性質がありますから、選ばれた取締役の選任時期がズレれば少なくとも、数年以上は実質的な経営権を渡さなくても済みます。このような方法は、M&A後の典型的な経営手腕と言えるのです。

 

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